こんな風に考えてはいませんか?
今でこそ物理学科で物理を勉強していますが、高校1年生の時は
と思っていました。
その後高校2年、3年で勉強していくうちに物理への苦手意識はなくなっていきました。
今回の記事では現役物理学科生兼塾講師の僕が、
自分の経験と塾の生徒の様子から分かった物理が難しいと感じる原因と苦手意識のなくし方を説明します。
この記事を読むことで、あなたの物理への苦手意識は薄れ、
少しずつでも確実に物理のことを理解できるようになっていきますよ。
ただ、ぶっちゃけ楽な方法ではありません。
魔法のように物理のことをすぐに理解できる方法ではないのでご注意を。
あなたが物理を難しいと感じ、苦手に思っている今の状態から本気で変わろうと思うかどうか
これが1番重要ですよ。
そして、変わろうと思うなら僕がこの記事で紹介することを試してみてください。
効果は保証します。
この記事のポイントは次の通りです。
- 物理が難しく感じる理由は数式と文字の多さ
- 文字の意味を丁寧に確認していけば文字とお友達になれる
- 文字とお友達になれば、数式の意味も分かる
- 重要なのは根気よく丁寧に続けていくこと
物理が難しいと感じる原因
物理が難しいと感じる原因は次の2つメインだと僕は考えています。
- 数式を使っている
- 数式で使う文字が多い
この2つが物理を難しいと感じる原因だと考えていますが、
同時に物理にとっては必要不可欠な2つでもあるんですよね。
どうしてこの2つで難しく感じるのか、詳しく説明していきます。
原因1:数式を使っている
数式を使うと意味がすぐには理解できないので、難しく感じてしまいます。
普段の生活から数式を使っているわけではないので、
ぱっと見ただけでは数式の意味が理解できません。
物理は数式を使って物理現象を表しています。
でも、その数式の意味はすぐには理解できない。
これが物理を難しくしている原因なんです。
例えば、図1のような円運動をしているとします。
この時、
$$vT=2\pi r$$
という式が成り立ちます。
この式は一体何を表しているのかすぐにはわかりませんよね。
数式は誰に対しても誤解なく内容を伝えることができるという非常に大きなメリットがあります。
しかし、普段僕たちは日本語で生活しているので、すぐには意味を理解できないデメリットがあります。
このデメリットの影響を大きく受けてしまい、
何かよくわからないものがいっぱい教科書に並んでいる
こんな状態になっているので、物理を難しく感じてしまっているのです。
原因2:使っている文字が多い
物理の数式では文字が多く、一体何が何だかわからない
これが物理を難しく感じるもう一つの原因です。
数学で1度に使う文字はそんなに多くはありません。
さらに答えは基本的には数字で答えます。
例えば、2次方程式で
$$x^2-5x+6=0$$
という方程式があればその解が、
$$x=-2,-3$$
となっていますよね。
この時の文字は\(x\)の1種類だけですよね。
問題にもよりますが、文字の種類が4種類以上になるとかなり文字が多い方になります。
ですが、物理では4種類以上になることはざらにあります。
しかも、答えにも文字を使用することがほとんどです。
数字で答えることの方が少ないです。
数学に慣れていると、物理の問題を解いた後に、
と不安になってきてしまい、解いた気になりません。
そうでなくても、一体自分が今何をしているのか分からなくなってきてしまいます。
文字が多すぎて管理できていない状態ですね。
- 文字が多くなり、どの文字が何を表しているのか管理できない
- 管理できていないから、数式を見てもより意味が理解できなくなる
- 何が何だかさっぱり分からなくなる
こんな手順を追うことになります。
その結果、物理は何だかよくわからない難しいもの、と感じることになります。
数式と文字とうまく付き合えば苦手意識はなくなっていく
数式も文字も物理をやるうえでなくすことはできません。
なので、数式と文字と上手く付き合っていくことが必要不可欠です。
上手く付き合えっていければ、難しさ、苦手意識もなくなっていきますからね。
具体的やることは
- 文字が何を意味するのか確認すること
- 数式の意味を読み解くこと
この2つを丁寧に、根気よくやっていきます。
文字が何を意味するのかを確認することを僕は「文字とお友達になる」と呼んでいます。
知らない人じゃなくて、お友達になれば抵抗感なるのと同じなんじゃないかと思っています。
見ず知らずの人に話しかけるのは大変だけど、友達には話しかけられる
こんなイメージですね。
文字の意味を確認することは「物理の文字の意味を知りたい?それなら単位を調べよう!」でより詳しく説明しているので、こちらをご覧ください。
話すことができれば、意味も分かってくきます。
数式の意味が分かれば、よくわからないものが分かるものに変わるので、物理を理解できるようになっていきます。
数式の意味を考えることの重要性は「物理の成績が上がらない時に行う2つの対処法」でも説明しているので、1度読んでみてください。
では、先ほど出てきた数式で実際にやってみましょう。
具体例:円運動
$$vT=2\pi r$$
この式の文字が何を意味しているのか、数式の意味が何なのかを考えていきます。
まず、出てくる文字ですが、\(v、T、\pi、r\)の4つがでてきていますよね。
1つ1つ何を意味しているのか確認していきます。
簡単なのから確認していきましょう。
\(\pi\)は円周率ですから、確認するまでもありませんね。
残りの文字に関しては、物理現象によって変わってくるので、現象を確認しましょう。
下の図1のような円運動を考えていましたよね。
この図から物理現象を確認することで、文字が何を表しているのか分かってきます。
- \(r\)は円運動の半径
- \(v\)は円運動の速度
ということが図から分かりますよね。
残りは\(T\)だけですが、物理において大文字は常に同じ意味になることが多いです。
\(T\)はよく円運動の周期、物体が1周するのにかかる時間を意味しています。
これで、数式に出てきた文字の意味をすべて確認できたましたね。
では、数式の意味を考えていきます。
$$vT=2\pi r$$
右辺を考えるのが分かりやすいですかね。
\(2×(円周率\pi)×(半径r)\)になっているので、これは円周の長さを表していますね。
では、左辺は一体何を表しているのか。
\((円運動の速さv)×(円を1周するのにかかる時間T)\)になっています。
これは\((速さ)×(時間)\)の形なので、進んだ距離になります。
つまり、円運動で一周するのに進んだ距離、表していることになります。
以上をまとめると、
$$vT=2\pi r$$
という数式は、円運動をしているときに、一周するのに進む距離は円周の長さに等しいということを表していることになります。
重要なのは丁寧に根気よく続けていくこと
こんな風に思うかもしれませんが、物理の難しさをなくすのにこれ以上簡単な方法はありません。
最初は大変で時間もかかってしまいますが、やり続けるうちにどんどん楽になっていきます。
何事も身に着ける最初の段階は大変なものです。
例えば、サッカーで試合中ずっと走り続けようと思えば、まずはランニングで体力を付けないといけませんよね。
そしてランニングは多くの人にとってしんどいことですよね。
これは勉強でも全く同じなのです。
物理の難しさをなくし、楽しさを感じるためにはまずは土台をしっかり作らなければなりません。
丁寧にかつ根気よく丁寧に文字の意味を確認して、数式の意味を理解することが土台を作ることに相当します。
土台を作るのは大変ですが、土台さえできれば、
物理の勉強が楽々進んでいきますよ。
まとめ
今回の記事のポイントは次の通りです。
- 物理が難しく感じる理由は数式と文字の多さ
- 文字の意味を丁寧に確認していけば文字とお友達になれる
- 文字とお友達になれば、数式の意味も分かる
- 重要なのは根気よく丁寧に続けていくこと
繰り返しますが、大事なのは実際にやって続けていくことです。
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